オリジナルTシャツのサイズ選びと測り方

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オリジナルTシャツを作るときに知っておきたい、Tシャツのサイズの選び方・測り方、日本製と海外製の大きさの違いなど、サイズ選びのポイントを解説します。

Tシャツのサイズの見方と測り方

まずはじめに、一般的なTシャツのサイズ表記について解説します。

Tシャツのサイズの測り方・寸法方法
着丈(きたけ)
背面中央のリブ襟の付け根から裾までの長さです。リブ襟の長さは含みません。
身丈(みたけ)
襟ぐりと肩の線が交わる部分から裾まで長さです。リブ襟の長さを含むぶん、着丈よりも2〜3cm長くなります。
肩幅(かたはば)
肩先から肩先までの長さです。
身幅(みはば)
両袖の付け根下部分の長さです。胸囲(バスト)は身幅を2倍にした長さです。
裾幅(すそはば)
裾の端から端までの長さです。通常は身幅と同じですが、ここが身幅よりも大きい場合は裾に向かって膨らむシルエット(フレアライン)になります。
袖丈(そでたけ)
肩先から袖口までの長さです。
裄丈(ゆきたけ)
背面襟ぐりの中央から肩を通って袖口までの長さです。

着丈・身丈の違いについて

Tシャツのサイズを測る時によく間違いやすい言葉に着丈(きたけ)と身丈(みたけ)があります。どちらも服の丈(縦の長さ)を表す単位ですが、測る位置が微妙に異なります。

着丈(きたけ)はTシャツの背面襟ぐりの中央(縫い目の部分)から裾までの長さです。通常のシャツやポロシャツなど、襟がついているアパレルの場合は、襟の付け根の縫い目から測ります。一方、身丈(みたけ)はTシャツの襟ぐりの付け根(襟と肩の線が交わる部分)から裾まで長さです。

メーカーによって、着丈で表記していたり身丈で表記していたりするのでややこしいところですが、一般的なTシャツであれば、身丈も着丈もほぼ同じ長さなので、それほど気にする必要はないでしょう。

日本製Tシャツと海外製Tシャツのサイズの違い

一般的に、市販のTシャツのサイズはS、M、L、XL、XXLなどに分けられていますが、「いつも着ているサイズのTシャツを買ったのに少し大めだった」という経験はないでしょうか?

同じサイズ表記のTシャツであっても、メーカーによっては細めだったり、ゆったりめだったりと、微妙に着心地が異なることはよくあります。特に、日本製のメーカーに比べると海外製のメーカーはワンサイズ大きめなので、海外メーカーのサイズを選ぶ時は注意が必要です。

オリジナルTシャツの印刷会社が素材として使っている無地Tシャツの多くは日本のメーカーのものであり、海外メーカーのTシャツも日本向けのサイズ表記(「ジャパンフィット」などと書かれています)で販売されているため、一般的なTシャツと同じサイズ感で選んで問題ありません。

ただし、印刷会社によっては海外メーカーのサイズのまま(日本よりもワンサイズ大きめ)で表示しているところもあります。注文したTシャツのサイズが大きかったからといって、印刷済みのTシャツを返品することはできないので、海外メーカーのTシャツの場合は必ずサイズをチェックしておきましょう。

参照:オリジナルTシャツを作るときにおすすめのTシャツメーカー

日本製Tシャツと海外製Tシャツのサイズ比較

一般的にUSサイズ(アメリカのサイズ)は日本サイズよりもワンサイズ大きめとされています。例えば「USのSサイズ=日本のMサイズ」「USのMサイズ=日本のLサイズ」という具合です。日本とアメリカのサイズ表記の違いを数字で比較してみましょう。

日本のTシャツのサイズ表

日本国内におけるオリジナルTシャツの素材として最も人気の高い製品のひとつ、「Printstar 5.6オンス ヘビーウェイトオリジナルTシャツ」(メンズ)のサイズ表です。

日本製Tシャツのサイズ表(cm)
S M L
身丈 66 70 74
身幅 49 52 55

参照元:5.6オンス ヘビーウェイトオリジナルTシャツ – ラクスル

アメリカ製Tシャツのサイズ表

こちらは世界のTシャツ市場で最大のシェアを持つメーカーのひとつ、GILDAN(ギルダン)の「メンズアダルトTシャツ 2000」のサイズ表です。

USのサイズ表(cm)
S M L
身丈 71 74 76
身幅 53 56 50

サイズ表を見比べると、日本のMサイズがUSのSサイズ、日本のLサイズがUSのMサイズの数値とほぼ同じであり、日本メーカーの製品よりも海外メーカーの製品のほうがワンサイズ大きいことがわかります。

海外アーティストのライブを観に行ったときに会場でツアーTシャツを購入したが、帰って着てみたらすごくぶかぶかだった、という失敗はよくある話です。国やメーカー、さらにはTシャツの種類によってもサイズは微妙に変わりるので、オリジナルTシャツを作る時は必ずサイズ表を確認するようにしましょう。

手元にあるTシャツでサイズ感を確認する方法

メーカーのサイズ表に記載されている数字だけを見ても、実際のTシャツの大きさがどのくらいなのかわかりにくいと思いますが、そんなときは普段自分が着ているTシャツの着丈や裾幅を調べればサイズ感がイメージしやすくなります。

ここでは例として、福島県の諸橋近代美術館で購入したサルバドール・ダリのヒゲがデザインされたTシャツを調べてみました。タグに書かれているメーカー型番「Printstar 085-CVT」で検索してみます。

Printstar 085-CVT

検索結果に出てきた、メーカーの公式サイトや、Tシャツの印刷会社のサイトなどを確認すると、以下のようなサイズ表が見つかります。

商品サイズチャート
参照元:5.6オンス ヘビーウェイトオリジナルTシャツ – ラクスル

手元にあるTシャツはMサイズなので、サイズ表を確認することで身丈・身幅などの細かいサイズがわかります。手元のTシャツよりも少し身丈が長めのものが欲しければ、身丈70cm以上の製品を探せばよいというわけです。

細かいことですが、せっかく作るオリジナルTシャツなのですから、事前にきちんと確認してサイズ選びのミスを防ぎましょう。

サイズと身長の目安

初心者でも簡単にサイズが選べるように、下記のような身長とサイズの目安表を用意している印刷会社もあります。

自分の身長からすぐにサイズを探せるので非常に便利なのですが、同じ身長の人間でも肩幅や体重は違うので、これだけを頼りに選んでしまうのは少し不安が残ります。あくまでも目安にする程度に留めておくのが良いでしょう。

Tシャツのサイズ表
種類 サイズ 身長
KIDS 90 85cm~
100 90cm~
110 100cm~
LADIES Youth S 115cm~
Youth M 130cm~
Youth L 140cm~
MENS S 150cm~
M 160cm~
L 170cm~
XL 175cm~
XXL 180cm~

なお、Youth-S、Youth-M、Youth-Lというのは、海外では子供用のS、M、Lという意味で使われますが、日本向けの製品の場合は女性向けアパレルのサイズ表記に用いられます。YS、YM、YLとも表記されます。

Tシャツのサイズ直しをする方法

Tシャツのサイズを間違えて注文してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?せっかく作ったオリジナルTシャツだからどうしても着たい、というときはサイズを直して着るという方法があります。

オリジナルTシャツは基本的に返品できない

オリジナルTシャツのような受注生産の商品は、一般的届いた商品を返品することはできません。

また、一般的なアパレルのように、「サイズを間違えて注文してしまった」「届いた商品を着てみたら思ったより大きかった」というような理由で返品交換することも不可能です。

ウェブサイトからの注文を完了した後、早めに連絡すればキャンセルが可能な場合もありますが、工場側でTシャツへの印刷が終わった後だとそれも不可能です。

自分でサイズ直しをしてみる

ミシンを使ってズボンの簡単な裾上げや丈詰めをやったことがある人なら、Tシャツのリサイズも意外と簡単にできてしまいます。

ハンドメイド専科
参考:ハンドメイド専科
慣れれば、サイズアップやリメイクなどもできるので自分の好みにカスタマイズすることもできるようになります。

但し、綺麗に仕上げるには、それなりに技術が必要ですし、ロックミシンを使わなければならない場合もあるので、裁縫初心者には少し敷居が高いかもしれません。

洋服のサイズお直しサービスを利用する

インターネットで「洋服 お直し」「Tシャツ リサイズ」などのキーワードで検索すると、洋服のサイズ直し・寸法直しができるサービスが見つかります。自分で直すのが難しい人はそのようなサービスを利用するのもひとつの手です。

サービスによっては大きすぎるTシャツを小さくする(サイズダウン)だけでなく、小さすぎて着られないTシャツを大きくする(サイズアップ)ことも可能です。

ただし、この手のサービスは送料などを含めると、最低でも2,000〜3,000円はかかるので、オリジナルTシャツが1,000円台から作れることを考えると、場合によってはもう一度作りなおした方が安上がりです。人からプレゼントでもらったTシャツなど、自分で作り直しができない場合は仕方ありませんが、そうでない場合は先に見積りだけお願いするなどして、よく考えてから利用した方がよいでしょう。

まとめ

今回はオリジナルTシャツ製作におけるサイズ選びのコツについて紹介しました。

オリジナルTシャツは一般的な市販のTシャツとは違って、一度注文したらサイズが間違っていたとしても返品・交換はできません。せっかく世界にひとつのオリジナルアイテムを作るのですから、ずっと着られる着心地のよいTシャツを作るためにも、サイズのチェックはしっかりと行いましょう。